俺様ホストに愛されて


見上げると、そこにはピンク色に光る鮮やかなネオンがあって。



お店の名前の文字が綺麗に輝いていた。



『BAR Rose Pink』



「BARか」



こんなところにあったなんて。



ひっそり佇むその外観は、おしゃれでこじんまりした隠れ家的な感じ。



常連さんしか来ないんじゃないかってくらい、辺りは本当に人通りが少なくて薄暗い。



一本筋が違うだけで、まるで知らない世界だ。



普段なら行こうとは思わないけど、なんだか今日はこのまま帰りたくない。



帰っても太一のことを思い出してウジウジする自分が目に見えていたのでお店に入ることにした。

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