俺様ホストに愛されて


最後の方は、頭が真っ白になってよく覚えていない。



腰が抜けて立てなくなったあたしに、リュウは優しく笑ってお姫様抱っこをしてくれた。



ズルいよ、そんなの。



どんどん好きになっていく。



「指輪はめてやる」



キングサイズのベッドの上で寄り添い合いながら、さっき買ったペアリングを取り出したリュウ。



しなやかだけど男らしい指先であたしの左手を取ると、ゆっくりそれを薬指に通した。



「ピッタリだな」



「うん、ありがとう」



目の前に手をかざして、にっこり微笑む。



やっぱりペアの物って嬉しい。



リュウのを付けてあげようと思ったけど、既にもう自分で付けていた。



「あれっ……⁉もう一個箱がある」



ペアリングの物とは違ったデザインの箱を見て首を傾げる。



「開けてみろよ」



驚くあたしに、リュウは意地悪そうにクスッと笑う。



「これって」



「似合ってたから買ってみた」



それは、さっきお店で付けたピンキーリング。


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