俺様ホストに愛されて
「で、でもっ」
嬉しいけど、申し訳ない気持ちの方が大きい。
だって、すんなり手が出るほどの金額じゃなかったよ?
ホストって、そんなに儲かるの?
この部屋だって、家賃だけで何百万ってしそうなのに。
いくらNO.1でも、ホストのお給料ってこんなに良くはないはずだ。
「言っただろ?妃芽はなんの心配もするなって……そんな顔すんなよ。もっと喜んでくれるかと思ったのに」
唇を尖らせてあたしに抱き付くリュウは、子どもみたいでなんだか可愛らしいけど。
気になるよ、リュウのこと。
何か隠してるように思えるから。
「ベッドにいる時は、俺以外のこと考えるの禁止な」
そう言ってリュウは、ペロッとあたしの耳を舐めた。
「ひゃあ……‼」
くすぐったくて身をよじったけど、リュウの腕はあたしをキツく抱き締めたまま。
「キスマーク付け過ぎたな……けど、俺のって感じがしてたまんねぇ」
あたしの首筋や鎖骨部分に指を這わせながら、リュウがポツリと呟いた。
「よくそんな恥ずかしいことが言えるね」
その言葉に、一瞬で気分が晴れ晴れするあたしもあたしだけど。