俺様ホストに愛されて
小さな勘違い
それから部屋に帰ったあたしは、スッキリしないままシャワーを浴びてベッドに入った。
もちろんリュウはお店なので一人だ。
ナツヤ君が酔いつぶれてからリュウは、満足したように自分の接客に戻って行った。
その後控え室に連れられて行ったナツヤ君の代わりに、他のホストがやって来ることはなかった。
多分だけど、リュウが根回ししたに違いないと思った。
帰り際、払った覚えもないのにお会計も終わっていた。
不思議がる市井さんを説得するのに大変だったけど、なんとかごまかすことに成功。
リュウとは気まずいまま帰って来てしまった。
こんな時、自分のアパートに帰れたら良かったんだけど。
リュウの強い勧めもあって、先週解約しちゃったんだよね。
その方がお店も近いし、なにかと便利だろうからって。
荷物も全部リュウの部屋に運んだし、あたしには帰る場所がここしかない。
もし
もしも
リュウがみゆちゃんを選んだら
そんなことはあるはずないと思っていても、不安は拭えなかった。