俺様ホストに愛されて


だけどそれはリュウの戦略だった。


被害者はあたしじゃなくてナツヤ君。


リュウはあたしとナツヤ君がした会話の内容を彼に問いただし始めた。



多分……あたしがナツヤ君を指名したことが気に入らないんだろう。


実際には指名したわけじゃなく、お店側が選んでくれたんだけど。


リュウはそれを知らないんだと思う。



だから、こんな嫌がらせを。



ナツヤ君との会話中、時々こっちをちらっと見ては追い詰めて来るような視線が怖かった。



絶対、怒ってるよ。



ナツヤ君もバカ正直に話の内容全部喋ってるし。



さっきまでしてた恋話を全部、洗いざらい吐いてくれちゃいましたよ。



それも高校時代の淡い思い出を。



まさに火に油を注ぐってやつだな。



ただでさえノボル君のことで勘違いされてるっていうのに。



これ以上、ややこしいことにはならないで欲しい。


最後にナツヤ君は、リュウに無理やりたくさん飲まされて酔いつぶれた。



恐るべし、NO.1……‼


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