俺様ホストに愛されて
「許せない……あんただけは。今まで、手に入らないものなんてなかったのに……あんたのせいで」
「……⁉」
ギロリと目を見開いたみゆちゃんに息を呑んだ瞬間、やせ細った腕があたしの首元目掛けて伸びて来た。
それは本当に一瞬のことで、すぐには状況を理解出来ない。
指がグッと首に食い込む。
細いというのに、なんて力だろう。
「く、苦しっ……や、めて……」
ジタバタもがいて腕を引き剥がそうとしたけど、息苦しさと恐怖で思うように力が入らない。
「あんたなんて……」
「は……なしてっ」
く、苦しい。
次第に目の前が霞む。
食い込む力が緩まることはなく、それほどまでに恨まれているのかとこんな時に頭に浮かんだ。
「いなくなれ……この世から」
「うっ……くっ……」
殺される……‼
本気でそう思ったあたしは、みゆちゃんの腕に思いっきり爪を立てた。