長い夜の甘い罠【完】
「俺が素直に全て話したら、お前は俺を受け入れなかっただろう?だから敢えて言わなかった」
「…ええ、そうね」
「時間を掛けてお前をモノにするつもりだった。だが、それは失敗に終わったけどな」
「私をモノにして、何がしたかったの?やっぱり同情から慰めてあげたかった?」
「お前と共に生涯を歩みたいと思っていた。嫌…今もそう思っている」
…何よそれ……どうして私が、人殺しの息子と一緒にならなきゃいけないの。
そんな馬鹿な話ある訳ないじゃない。