長い夜の甘い罠【完】
とうとう定時の時間になってしまい、メールは返信が来ずで音沙汰無し。
何か緊急の仕事が入ったのかもしれない。だとしたら、今日の逢瀬は無くなるし丁度良いわよね。
更衣室で私服に着替え、会社を後にし様と玄関のロビーを出た所で足が止まった。
そこにはいつもの如く、相変わらず迫力を身に纏った男が立っていた。
「…メール送ったんだけど」
「悪い、気付かなかった」
男はスマホを取り出しメールの内容を確認している。
本当にただ気付いてなかっただけみたいね。