長い夜の甘い罠【完】


そうこうしている内に車は水族館の駐車場に着き、車から降りると海岸が近い事もあってか潮の香りが鼻を掠める。

とても良い香りに、天気は快晴と言う事もあり気持ちの良い空気を胸一杯に取り込む。


「行くぞ」


男は私の手をそっと握り、指を絡ませカップル繋ぎでぎゅっと握り締めた。

胸がキュンと高鳴る。

キスもセックスも交わしている仲なのに、手を繋ぐだけでこんなに胸が高鳴るなんて相当重症ね…。

握られた手を離したくないと、思ってしまった。


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