長い夜の甘い罠【完】
「これにする」
「分かった」
「これくらい自分で払うわ」
「男に恥をかかせるつもりか?」
隼人はマグカップを半ば強引に手にすると、土産用のお菓子を眺める。
「食べたいものはあるか?」
「…いいえ、特には」
「なら適当で良いか」
隼人はサブレやらチョコレートやらを幾つか手にするとレジで会計を済ませる。
レジを終えると売店を後にする。
「有難う」
「気にするな」
水族館を後にすれば、時間は夕刻になっており、レストランで食事を終えると隼人の部屋へと向かった。