長い夜の甘い罠【完】
「……隼人」
隼人の胸元へ回した腕に自然と力が隠り、ぎゅっと抱き締める力を込めた。
隼人は表情を緩ませながら私の頬へと手を伸ばし、そっと頬を撫でる。
「…誘ってるのか?」
「…そうかも」
「…おいで」
隼人は優しい言葉で私を促すとソファーに座る隼人の膝へと向かい合わせになる様に股がり座る。
隼人は何も言わず私の瞳をじっと見つめては、頬へ口付けを落とす。
こうしてじゃれ合うのも今日が最後になるのね。
そう思うと凄く寂しいし、胸が締め付けられる。