長い夜の甘い罠【完】


なに食わぬ顔で私と関係を持つ貴方がとても憎らしくて仕方がない。

それとも、私の事を覚えてないのか……いいえ、覚えてない訳がないわよね。

あの時、確かに目が合ったもの。私の事、忘れる訳がない。


「他に行きたい所はあるか?」

「…ないわ。帰りたい」

「相変わらず欲のない奴」

「放っておいて」


私が本当に欲がないと思ってるの?欲ならあるわ、ただ一つ。復讐の欲がね。


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