長い夜の甘い罠【完】
「何よ?」
「馬鹿かお前」
「馬鹿とは何よ。失礼ね」
男は私の額にデコピンをするや否や、一歩先を歩き出した。
貴方は私とセックスしたいから誘ったんじゃないの?
違うなら、どうして誘ったの?
「男が皆お前を欲すると思うな」
「貴方がかわってるだけよ。もしかしてゲイ?」
「は!?何でそうなる」
「女に興味ないなら男に興味あるのかなって」
「まさか。女に興味ない訳じゃない。今は気が乗らないだけだ」
「ふぅん」
意外な言葉が返って来て驚いた。