隣のぼーいふれんどサマ。


「・・・和紗。泣かないで。・・・ごめんね。」


雅はあたしの背中に回していた手を離し、頬に触れ、目尻に溜まった涙を優しく拭った。


「雅・・・。」


「もういいよ。本当にごめん。でも、これだけは信じて。僕は和紗のこと大好きだよ。ずっと待ってる。僕だけを見てくれることを。」


「・・・うん。」


「だから・・・笑って?遠野くんと仲直りして、ちゃんと笑って?じゃないと僕、遠野くんに何するかわかんないから(笑)」


「何それ。」


「僕、和紗のことになると、性格変わるからなー。」


「あんた、いつもドMな変態でしょ。変わってないけど。」


「うーん・・・。そうだよね!和紗にだけドMで変態だね。」


「だから!!真面目な顔して言うなって(笑)」


いつもの雅だった。


言いたいことをしっかり自分の言葉で伝えて、笑わせてくれる。


あたしの大好きな雅だった。


そしてあたしも、いつものあたしだった。


「うん。ありがとう、雅。」


・・・俊哉にちゃんと話そう。


もう絶対に、突き放したりしない。


大切なものは自分で守るんだ。


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