初恋シグナル~再会は恋の合図~
ふと、辻村くんが視線を私の背後の黒板に移した。
だけど、すぐに私に戻ってくる。
「15時だな」
「……何が?」
いきなり告げられた時刻に意味が分からず、私は首を傾げるしかない。
「……バレーの決勝。準決はバドの準決とかぶってるから見に行けねーけど、決勝は行くから」
「えっ!?」
突然のことに、びっくりしすぎて声がひっくり返るかと思った。
そっか、黒板に張ってあるタイムテーブルを見てたのか…!
「い、いいよ別に来なくて!恥ずかしいもん!!」
「なんで。昨日俺の試合見てただろ。お前が見るのはよくて俺はダメなワケ?」
「そ、それは…!」
「絶対決勝残れよ」
いつもよりどこか柔らかい口調でそう言った辻村くんの言葉が、自分でも驚くくらい嬉しくて。
私は、気付いたら「うん」と頷いてしまっていた。