初恋シグナル~再会は恋の合図~
ぽつりとつぶやいた私に、いつの間にやら背後に現れていたコーチが、カッカと得意げに笑った。
「どうだ、驚いただろう。
あの藤桜と試合ができるんだぞ?喜べ喜べ」
「…………」
ひとり上機嫌のコーチに、誰一人として言葉を返すことができない。
いや、いつもなら喜ぶよ?
いい経験になるのは間違いないし、滅多に戦えない相手だもん。
……でも。
このタイミングなの!?
どうしてここで頑張っちゃったの!?
新しいチーム編成でろくに練習もできてないのに。
それになにより、まだ、雰囲気が。
チームを取り巻く士気が、どん底なのに。