初恋シグナル~再会は恋の合図~
みんな、唖然としていた。
それはそうだ。
こんなの、いつもの辻村くんからは想像もできないもん…!
「何言ってんだよー、俺は初めっから頑張ってんだろ?」
静まり返った深い沈黙を破ったのは、瞬くんのそんな呑気な声。
「……望月」
「わああっ!
初めて名前呼ばれた!やばい、嬉しいんだけど!!」
「……望月先輩、私なんだか残念な気分です」
きゃあ、とまるで女の子みたいに両手を頬にあてた瞬くんに、冷静な朱音ちゃんのツッコミが入り、一気に場が和んだ。
「後ろは俺たちが頑張るから、お前はおもいっきり前向いとけ」
グイッと他のDFの肩に手を回して、一紀先輩が笑う。
「……キャプテン」