初恋シグナル~再会は恋の合図~
それからしばらく部屋で涼んだけど、なかなか身体の火照りが収まらなかった。
「ちょっと外出てくるね」
先に寝てていいから、と言い残して、私はひとり部屋を出る。
皆ももうへとへとで、眠そうな顔で送り出してくれた。
浴衣のまま廊下に出ると、部屋よりは幾分涼しい気がする。
私はより涼しい場所を探して彷徨い歩き、やがて自動販売機の横から中庭に出られるドアを発見した。
カラカラと引き戸を滑らせ、外に出る。
「……っ」
スーッと身体を撫ぜた、室内とは比べ物にならない冷たい風に、思わず身体を竦ませる。
寒っ!!
さすがにこれは寒い!!
「……何やってんの?」
そそくさと中に退散しようと方向転換しかけた瞬間、背後で聞こえたのは、ガコン、という自販機から飲み物が落下した音。
そして、呆れたような、辻村くんの声。
びっくりして、勢いよく振り返る。