初恋シグナル~再会は恋の合図~
「長谷川にしちゃ賢明な判断じゃん」
「しっつれー……、はっくしゅん!!」
豪快にくしゃみが飛び出した。
恥ずかし!!
「アホだな」
プッと笑われる。
「ホントひどいよね……」
もうちょっと労わってくれてもいいと思うんだけど、と思いながら、私は辻村くんに続いて旅館の中に入った。
自販機の近くは小さな休憩室になっていて、いくつかテーブルと椅子が並べられている。
私たちはなんとなしにそれぞれ椅子に腰を下ろす。
「辻村くんは明日どこ行くの?」
「ん?明日は祇園の方」
プシュッと音を立ててペットボトルを開けて、辻村くんはそれを口に運ぶ。