BLOOD§INFECTION



「すごい人気だな。」


争奪戦に全くもって興味のない俺、端っこに座り込んでぽつりと呟いた

チーム決めのほとぼりが冷めるまで、座って待っていようと決心した時、近づく影が一つ


「比奈千春!!
何ぼさっとしとんねん!!
あんたはうちと組むんやろ…!!」

「えっと…。」


「神無や!!
いい加減名前覚え!!」


そしてそのまま争奪戦の場へ引きずり出される

「他、うちと組みたい奴は公平にじゃんけんせー!」

他って…、俺はじゃんけん組みに入ってないんだ

できれば厄介そうなこの人と組みたくなかったんだけど


「神無様!!
なんで、そいつのようなカスが最初から神無様のパーティー確定なんですか…!!!!」

「俺なんて……吸血鬼狩りが毎日あるにも関わらず、一年間神無様のパーティーに入ったことないのに…!!」


やっぱり、そんな不満が漏れるよね

まだ公平にじゃんけんをやっていれば、俺はこのようなまな板の鯉の状態にはなっていなかっただろうに




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