BLOOD§INFECTION



「きさま、ずるいぞ…!!!
おりゃあああああああ…!!!!!」


行き場のない怒りを抑えきれなかった30歳くらいの全身を鎧で固めたおじさんが切り掛かってくる

さすが、上位クラス

俺はそれに気づくので精一杯で、避けることなどできなかった


しかし、刃は俺を貫くことはなく、鋭い金属音が鳴り響き、神無さんに阻まれる


ガキン…!!!!!





「神無様…!!!」

「…………何やってるんや?」


彼女の目はまるで吸血鬼を狩る時のように、鋭く細められる

「味方同士に攻撃するもんがあるかい…!
比奈千春はうちがパーティーにすると決めたんや、文句あるか!?」


「いや…、しかし。」


その場中に響き渡るような怒鳴り声に、先程までパーティーに加える人を選別していた璃玖さんが笑いながらこちらを向く


「面白いことになってんねー?」


「璃玖様、俺は…こんな俺よりも実力が下の更に下の奴に、神無さんとパーティーを組むことを許すなんてできません!」





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