BLOOD§INFECTION
取り合えず、パーティーの先導を任されたわけだが
「おい、そっちじゃない。」
「うるせぇ!!
お前に指図受けるかよ!!」
三人は嫌々ながらも俺についてきてくれるのだが、若干一名、俺の指示をことごとく突き返す者がいた
「…あの時の勝ちはまぐれなんだ!
そんな奴の命令に従えるか…!」
先程の地点からこんな調子で少しずつ進んではいるが、中々進まない
「……いい加減に。」
「俺に近づくなよ!
化け物が!!!!」
そう吐き捨てると、彼は剣を構える
化け物、か
「俺は、本当に化け物なのかもしれないね。」
ふと、我が身の謎の力について振り返って考えてみて、ぽそりと呟いた
抜刀した剣先を向ける者、向けられる者、それを黙って見つめる者たちがいるという気まずい空気の中、微かに異様な気配がうごめいた