恋をしたのは澤村さん
「ここなら大丈夫だろ」
前の時、澤村さんと来た公園。
澤村さんはブランコの柵に浅く腰を掛けてあたしの視線に合わせてくれた。
「……で、話は?」
あたしが話やすいようにしてくれたんだろうな。
そう思えば鼻の奥がつんとして視界がにじみ始めた。
守ってもらうばかりだ。
あたしは澤村さんや島津木くんに守ってもらってばっかりだ。
ふたりは決してあたしは傷つけなかった。
あたしが泣かないように傷つかないように優しく接してくれていた。
なのにあたしはそれに気づかないふりをして耳を塞いで子どものように避け続けていた。