恋をしたのは澤村さん
「に、似合ってるかどうかはともかく良いんじゃないの!」
「そっか。じゃあ言い方変えるね。田中さん的には好み?」
「~っ!!」
その率直な聞き方に一気に顔が熱くなった。
本当、コイツ人の事からかってるでしょ。
赤くなっているはずの顔を俯かせながら無視をすることに決めた。
「ごめんごめん。苛めすぎた」
そう言って島津木くんは私の頭を軽く撫でた。
しばらくたってから電車はやっと来て電車のなかでも島津木くんは私の側に立っていた。
「………つっかれた…」
「お疲れ~」
「あんた、もう噂になってるわよ。島津木と付き合ってんじゃないかって」
「冗談、やめてよ」
カァァァと頬が熱くなるのを隠しながら友梨に食券を渡した。
「気力ないからお願い」
「はいはい」
「じゃあ私のも~。私購買の紅茶タピオカジュース!」
「あーはいはい。後でお金払ってね」
友梨が購買へと向かうと楓香は真面目な顔をして私の方をみた。
「もういいの?」