突然現れた王子


―日曜日


あたしは目覚ましが鳴る前に、
目が覚めてしまった。

昨日から楽しみすぎて、あまり眠れなかった。


起き上がって下を見ると、ケイタはいなかった。

あたしは布団から出ると、部屋を出た。


洗面所に行くと、
もうすでに着替えを終えているケイタがいた。


「おはよ」

「…おはよ。早いね?」


あたしは胸のドキドキを抑えながら、ケイタに話しかけた。


「出掛けるんだし、アユ準備に時間かけたいかなって思って。
俺いたら邪魔だろ?」




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