突然現れた王子
ケイタのいるベッドから離れた医師と看護師が、
こっちに歩いてきた。
あたしはじっと、その人達を眺めていた。
ケイタの両親が、医師に駆け寄る。
「先生っ!
啓太はっ………」
母親がすがりつくように、医師に聞いた。
すると医師は、笑顔でこう言った。
「もう大丈夫ですよ。心配なのは、いつ意識が戻るか、です。
意識が戻るまで、そばにいてあげて下さい」
ケイタの両親は、何度も何度も
医師に向かってお礼を言っていた。