風紀委員と二重人格優等生


瞬間、私は手を払い除けた。


「そう簡単にいくか。この前みたいな不意打ちは二度と掛からない。」
「へぇ、じゃあ常に警戒してた方がいいかもな?空きあらば、俺に奪われちゃうからね?」


冗談めかしく言いながら、白石は元の位置へと戻っていく。


「そう言えば、奈美さんのクラスは文化祭何出すの?」
「確かクレープと言っていたな。正直、風紀委員の方が忙しくて、クラスの方は任せっきりだ。」
「でも当日売り子ぐらいはやるんでしょ?」
「まぁ、そのぐらいはな……」
「じゃあ買いに行くよ。」


ニコッと笑い白石は言う。


「…………そんなに甘いものが好きなのか?」
「うーん、別に嫌いじゃないけど特別好きでもないかな。でも奈美さんが接客してくれるなら、絶対行くよ。」
「来るな。絶対来るな。」
「そう言われると行きたくなるのが人間の性だよね。」


微笑まれれば、私は溜め息をつく。


「そう言うお前は何をするんだ?」
「確か手作りのアクセサリーを売るって言ってた。女子達が盛り上がってたよ。」


クスクスと笑う白石は楽しそうだ。


「女子が作って男子が売り子か?」
「多分そんな感じかな。」
「お前もやるのか?」
「ん?まあ、そうだね。もしかして奈美さんも来てくれるの?何ならシフト教えようか?」
「………いらん。私はアクセサリーなんて着けない。」
「似合うと思うけど……。ストラップとかも作るらしいから、ちゃんと来てね。僕の店番の時に。」


誰が行くか、と口に出そうとして止めた。
どうせまた屁理屈が返ってくるだけだ。

手元にある資料に視線を移す。
文化祭……何事もなく終わればいいけどな……。


< 30 / 30 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

【BL】弟注意報。

総文字数/2,265

恋愛(その他)3ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「ねぇ、俺の紺色の下着知らない?」 「知らねー。何で俺が兄さんのパンツの在りか知ってんだよ。」 「そ、そっか。そうだよな、ごめんなー。」 「…………(危ねー!バレたかと思った…)」 (↑履いてる。) その弟、 ツンツンブラコンにつきご注意願います。 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本作はBL作品です。
LittlE bY LittlE

総文字数/6,607

その他13ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「目ぇ悪ぃーんだ?」 「うん。まあね」 「眼鏡、かけねーの?」 「うん。まあね」 「なんで?」 「だって余計なモノまで、 見えちゃうでしょ?」 俺の同居人は、少し変だ。
晴れた空が見えるまで

総文字数/3,635

その他7ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
“雨は大好きだった。 だって、この頬を伝う雫を 隠してくれるから。” 俺達は、先を見据える為じゃなく 明日のために今を生きる。 聞こえてるか? 誰かの為になんて大袈裟なこと 俺達には出来ねーんだよ。 “青空に憧れて それでも、一人で空は 見上げられなかった。”

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop