君との365日
「星宮くぅ~ん。ここの問題分からないんだけど…教えてくれる?」
星宮くんの隣に行き、わざとしゃがんで上目遣いで見る女の子。
あんたが上目遣いやっても可愛くないよ。
心底そう思った。
吐き気がしてくる。
「ん?どこが分からへんの?」
さすが王子。
笑顔を崩さず相手の女の子を覗き込む。
女の子は頬を赤らめちゃって…ピンクオーラを醸し出している。
「あたし、あいつ嫌い」
「俺も」
約二名はコソコソ何か言ってるけど。
てかさ…。
「星宮くんって頭いいの?」
「何言うてんねん。学年一位やで?」
こいつが?
悪いけど全然頭良さそうには見えない。
やっぱり人は見かけによらないらしい。
「そう。意外だった」
「よう言われるわ~。俺のことは海音でええよ?」
…星宮海音って名前なんだ。
なんか、名前だけは地味にカッコいい。
「うん、海音ね」
「俺のことも くん 付けるな」
横から蒼空くんも入ってくる。
そっか…蒼空くんだけ くん 付けてたんだ。
「了解」
そんなことを話してると一時間目が終わった。
楽しかった、って思った。