君との365日

「星宮くぅ~ん。ここの問題分からないんだけど…教えてくれる?」

星宮くんの隣に行き、わざとしゃがんで上目遣いで見る女の子。
あんたが上目遣いやっても可愛くないよ。

心底そう思った。
吐き気がしてくる。

「ん?どこが分からへんの?」

さすが王子。
笑顔を崩さず相手の女の子を覗き込む。
女の子は頬を赤らめちゃって…ピンクオーラを醸し出している。

「あたし、あいつ嫌い」

「俺も」

約二名はコソコソ何か言ってるけど。
てかさ…。

「星宮くんって頭いいの?」

「何言うてんねん。学年一位やで?」

こいつが?
悪いけど全然頭良さそうには見えない。
やっぱり人は見かけによらないらしい。

「そう。意外だった」

「よう言われるわ~。俺のことは海音でええよ?」

…星宮海音って名前なんだ。
なんか、名前だけは地味にカッコいい。

「うん、海音ね」

「俺のことも くん 付けるな」

横から蒼空くんも入ってくる。
そっか…蒼空くんだけ くん 付けてたんだ。

「了解」

そんなことを話してると一時間目が終わった。
楽しかった、って思った。


< 18 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop