君との365日
「…いつもの奴等居るじゃん」
綾芽の言葉で現実に戻された。
いつもの奴等?
言われて屋上の隅ら辺を見てみると不良が数人溜まっていた。
そっか、屋上だもんね。
不良の一人や二人、もしくは不良の溜まり場にもなる。
お弁当…どこで食べよう。
「王子様のご登場、ってか?」
一人の不良が海音を見ながらクスクス笑う。
無駄な挑発はやめればいいのに。
「王子王子、呼ばれるからって調子に乗んじゃねぇーよ」
「それは嫉妬?」
思わず私が口を挟んでしまった。
考えるより先に動いちゃうみたいだ。
「誰だよ、お前」
そう、聞く彼に私は一瞬思った。