杞憂きゆう〜ムダなことなどひとつもないね〜短編集


この一瞬にして10年前のことを思い出せちゃうのって
本当に大好きだったのかな?


昨日
私には



「 結婚を前提に…。 」




優しくて
裏表がなさそうな
頼れるセンパイ。


10年前のこと
あの人の後ろ姿を
私に見せたのは

きっと一歩前に進みなさい!

神様に言われてるみたい。


そうだね!
私、進まなきゃ!!


あの人よりも前を歩く
横瀬センパイを見つけた。


あの人を追い越して
横瀬センパイの真後ろまで走れた私。



「 横瀬センパイ…
あの…
昨日の…
こんな私で良かったら…。 」



「 ホントに?
あ、ありがとう! 」



人波に逆らうように二人で立ち止まっていた

その様を
あの人も通り過ぎていく

えっ?
私を一瞬見つめて
優しく微笑んでくれたように見えた


ありがとう…。


虹聖くんと
みつけられなかった
二人でいる意味を


横瀬センパイと
みつけていかれたら…いいなぁ。



よかったな、ありがとな。

いえ、こちらこそ。





end



2013/02/22


< 6 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop