「すき」だらけ
「・・・辻宮」
「・・・・」
教室に戻ると辻宮が帰る準備をしてる。
話しかけても何も言ってくれない。
目もあわせてくれない。
あたしは辻宮に近づいた。
ふと視線を落とすと辻宮の手も血が出ている。
「辻宮・・・」
「・・・・」
「ごめん。あたしのために」
「お前のためじゃねーから」
「・・・あたし先生に言ってくる」
「余計なこと言わなくていい」
「だって・・・」
辻宮。何でそんな冷たくあしらうの?
優しかったり、冷たくなったり。
何でこんなにあたしを振り回すの。