カゼヒキサン。
何?

何なの、この状況!?

お、俺の夢!?

俺はどうしたらいいの!?



「み、瑞希…?」

振り向けなくて、とりあえず俺に抱きつく瑞希の手をそっとなでた。

「行かないで……。」

ハァハァと苦しそうに言う瑞希。

「瑞希、お前寝てろって!苦しいか?大丈夫か!?」

「お願い海斗…行かないで……!」

「…ッ!分かったよ、行かないから!寝てろって!」

そう言ってフラフラの瑞希を、そっとベッドに寝かせた。

急いで携帯を取り出して、母さんにメールをうつ。

『瑞希が熱でやばいから様子見てる。大丈夫になったら帰るよ。』

瑞希と母さんは会ったことあるし、むしろもう友達的な存在。

母さんもきっと、安心するだろう…。

ぴぽぽぽぽぽ

着メロ…。

『手ぇ出すんじゃないわよ!』

どうして大人はこうなんだ。
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