INそしてOUT
呆然としていると
携帯が鳴った。

涼子か?高鳴る心拍数を抑えながら電話を取ると、涼子の友人だった。

「涼子が!涼子が殺されてた!今、遺体が発見されたって」

パニックで泣き叫んだ声が耳元に届く。

「頭を殴られて、胸を刺されてたって!あと、左手の薬指が切断されてなかったっていうの!信じられない!ちょっと…聞いてる?」

涼子が死んだ?

何の冗談だ?
いや、それより……佳奈……お前の指にあるのは……。

頭がガンガンする。

携帯の電源を切り、佳奈を見つめると

「メリークリスマス」

佳奈は笑って

ケーキの上に、腐食した指の形をしたものをロウソクの代わりに突き刺した。

ネイルサロンに通う

涼子の自慢の爪だった。】
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