竜家の優雅で憂鬱な婚約者たち

よしっ、今日はマグロとわけぎのぬたあえにしよう!


小学生の頃から食事を担当しているエリは、直子と別れ、駅への道を急ぐ。



母と住む2LDKのマンションは、電車を降り駅から徒歩10分だ。

帰り道に小さな商店街もあるので、夕食のための買い物もできる。


エリは母の大好物を作って、最近感じている距離をつめる作戦に出た。


そして『母の恋』について聞いてみるつもりだった。

もし万が一、その人と結婚とかそういうことを考えているのなら、いつまでも「いやだなぁ……」とうじうじしているわけにもいかない。

そうなったら私だって無関係ではいられないのだから。


買い物を済ませ家へと向かっていると、マンションのすぐそばに車が停まっているのが見えた。

車に詳しいわけではないけれど、ピカピカに光っていてとてもきれいな車だった。


きっとお金持ちの車だね、うん。


隣を通り過ぎ、部屋へと戻る。



< 11 / 120 >

この作品をシェア

pagetop