竜家の優雅で憂鬱な婚約者たち
目を見張るエリだったが、雪光は冷めた眼差しで助手席に座るエリを見下ろし淡々と告げる。
「弟二人もそうだ。だから安心しろ」
「そ、そうですよね……どうも」
そもそも結婚うんぬんだって、店が欲しいからであって私がどうのって話じゃないもんね……。
で、安心しろ、か。
そりゃ私なんか、女性を感じる要素零だろうけど!
安心できるのは嬉しいけれど、複雑なのはいなめない。
「で、どうするんだ?」
「――お……お世話になります」
助手席でうなだれながら、頭を下げた。
そうしてエリは、三兄弟の住む屋敷への居候が決定したのだ。
他に選択の余地はない――。
――――……