怪盗舞月夜WINGただいま参上♪
(そんなわけないだろ…?
叔父さんとこいつが同じなんてあり得るわけがない…。
でも、あの目は確かに叔父さんと同じ目をしていた…。)
(樹…?)
黙り込んだ樹を、悟は見つめていた。
(……。)
そんな二人のやりとりを癒麻は襖の向こうで見ていた。
(樹…、もしかしてお父様のことを思い出していたの…?)
癒麻は顔を上げ、部屋の中の二人に声をかける。
「お待たせしてごめんなさい。
新しいお茶が入ったわ。」
「癒麻ちゃん…。」
「ずいぶん楽しそうに話してたのね?」
癒麻はお茶を置きながら笑った。
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