怪盗舞月夜WINGただいま参上♪
癒麻は瞳を閉じた。
「樹はずっと僕の傍にしかいなかったから…。
皐さんが来た時、一人には出来ないって自分のことより僕のことばかり考えて友達を作ることも出来なかったの…。」
癒麻は少しだけ顔を上げて、淋しそうに微笑んだ。
「別に癒麻が気にすることじゃない。
俺は大人数で動くのが嫌いなだけだ。」
樹は立て膝をついて癒麻から顔を背けた。
「……。
でもね、悟くんと言い合ってる今の樹は楽しそうよ…。
今の樹はイキイキしてるわ…。」
「こいつのどこが…。」
「素直じゃないなぁ~。樹は…。」
樹を見て悟は笑顔で樹に近づいた。
< 270 / 293 >

この作品をシェア

pagetop