ラララ吉祥寺


「で、木島さん、いつから越していらっしゃいますか?」


芽衣さんと二人、色々相談することもあるし。

心の準備もしないといけない。


「えっと、できれば今日からでも」

「えっ?」


木島龍之介、彼は見かけによらずせっかちな男なのかもしれない。

いや、大男だという見た目と古いもの好きということ意外、彼自身についてはまだ何も知らないというのがほんとのとこなのだ。

「荷物は粗方トラックに積み込んできたんで」

取り敢えず荷物を運ばせて貰っていいですか、と彼は腰を上げた。


だが、この速攻引越しの技、なんと芽衣さんとそっくりではないか。


見かけは違えど、実はよく似た二人なのかもしれないと思った。
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