ラララ吉祥寺
わたしの毎日は、下宿人達のスケジュールによって決められる。
例えば、月水金で芽衣さんが要夕食、月火水金で木島さんが要夕食。
わたしはそのスケジュールに併せて食材の買出しをする。
加えて、米を十日毎、じゃが芋や人参、玉葱などの常備菜を土日どちらか木島さんの都合の良い日に軽トラで買出しにいって貰うのだ。
時に彼はホームセンターに寄って、家の修理材料を買ってくる。
ちょっとした扉の軋みとか、網戸のほつれ等、彼は簡単に直してしまう。
追々、外壁の塗装にも挑戦させて欲しいと、何故かわたしの方が懇願されている次第なのだ。
誠にもって有り難い。
振り回されているようで、その実、わたしはそんな日常に生き甲斐さえ感じ始めていた。
家事の合間に仕事をし、それがまた良い気分転換となっていた。
仕事が片手間とは……。
と思いきや、最近のわたしの描く画は、結構評判が良いのだ。
自分でも分かるくらいに色調が明るくなって、画に動きが出てきたと思う。
注文も少しだが増えていた。