雨が降る日は誰か死ぬ
優希が慌てながら一歩目を踏み込んだとき、自転車はそのまま傾いて転んだ。


さっきまで数メートル先で、仰向けに寝転がっていたはずの少女の霊が、

いつのまにかすぐそこにいて、優希の足首を掴んでいたのだ。




「イヤぁああああああああああ」


優希は目を見開いて、自分の足首を掴む手を見つめ、大声で悲鳴をあげる。


必死でもがいて逃れようとするけど、まったく振りほどくことが出来なかった。



「優希!」


泉が優希のほうを見ると、足首を掴まれた優希が、必死で脚をバタつかせて逃れようとしている。


泉はとっさに自転車から飛び降りて、優希のもとに向かった。
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