雨が降る日は誰か死ぬ
こんなに大きなうちなのに、狭いって……。じゃあうちはどうなるのよ?


亜衣はそんなことを思っていた。



奈津の死因が知りたくてたまらないけど、とても聞ける空気ではない。



「あの……」


その時、隣にいた茜が申し訳なさそうに口を開いた。



「え?」


奈津の父が顔を向ける。



「奈津の顔が見たいんですけど……ダメでしょうか?」



「ああ……ぜひ、見てやってください」



奈津の父はそう言うと、奈津の顔にかけられている白い布を取ってくれた。
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