それでも、愛していいですか。
「おばあちゃん……」
自分の意思とは関係なく、次から次へと涙が溢れてくる。
それと同時に、祖母との思い出も溢れ出てきた。
幼い時にお手玉を教えてもらったこと、一緒に近所の雑貨屋へお菓子を買いに行ったこと、小学生の時、親に内緒で宿題をやってもらったこと、編物を教えてもらったこと、それらが鮮明に蘇るたびに、涙が溢れて止まらなかった。
その様子を見ていた父も、さっきまで明るかった伯母も、涙を拭っていた。
「なんにもしてあげられなかったね。もっと、おばあちゃんと話しておけばよかった」
もう答えてはくれない祖母の亡骸に語りかけると。
「そんなことないよ。こんなかわいい孫と一緒に暮らせただけで、きっとおばあちゃんは幸せだったと思うよ。……それにね。きっと、どれだけたくさん話をしていたとしても、それでももっと話しておけばよかったって思ってしまうものよ。娘の私だってそう思うもの……」
そう言って、伯母は涙を拭っていた。
その言葉を聞いて、目からはとめどなく涙が溢れた。