TABOO†異国の夜に抱かれたくて…~秘密の恋
男が私に覆い被さるように身を屈める。
『大丈夫か?』
私は荒い息を、押しつけられた男の胸に吐き出した。
皮ジャンとムスクと男自身の匂い。
『しばらくここで奴らをやり過ごそう』
男の固い腕が、私を抱く。
安堵した私は深い溜め息をつき、男の広い背中に腕をまわした。
男も私を抱く腕に力を込める。
私は男の胸に頬を押しつけたまま、男の顔を見上げた。
暗がりに慣れた目に、彫りの深いエキゾチックな男の顔が映る。
次の瞬間、
私は男に唇を奪われた。