色彩恋愛
翔太に用事があって行った帰りに、一人の女子生徒とぶつかった。
名前も知らない奴。
別にその時は何も思わなかったが、その女子生徒は何かを落としてそのまま屋上に急いで行ってしまった。
(何だ、あいつ。)
女子生徒が、落としていったものは生徒手帳だった。
『1年C組 藤井 綾』
C組だと…翔太と同じクラスだ。
(部活の時に翔太の奴に渡しとけばいいか。)
俺は、面倒臭いことは嫌いだ。
一度行った道は戻ったりはしない。
だから、このまま教室に行くはずだった。
しかし―
さっきの女子生徒が頭の隅にひっかかる。
(…チッ。面倒臭いな。)
俺は本来なら戻ることない道を、再び戻っていた。
名前も知らない奴。
別にその時は何も思わなかったが、その女子生徒は何かを落としてそのまま屋上に急いで行ってしまった。
(何だ、あいつ。)
女子生徒が、落としていったものは生徒手帳だった。
『1年C組 藤井 綾』
C組だと…翔太と同じクラスだ。
(部活の時に翔太の奴に渡しとけばいいか。)
俺は、面倒臭いことは嫌いだ。
一度行った道は戻ったりはしない。
だから、このまま教室に行くはずだった。
しかし―
さっきの女子生徒が頭の隅にひっかかる。
(…チッ。面倒臭いな。)
俺は本来なら戻ることない道を、再び戻っていた。