色彩恋愛
「サエー、翔太見なかった?」
「見てないよ。また例の場所にいるんじゃないの?」
「そうなのかな?さっきも見に行ったんだけど…」

人探しも一苦労だ。
しかも、相手が好きな人となるともっと。

「もう一回見に行ってきます!」
「えっ?綾がまた行く必要はないって。鞄もまだあるし、教室に戻ってくれよ。」

サエはさらりと言う。
この子は、原口 紗絵子。
サエは、この学校にきて初めて出来たの友達。何も知らない私に対して、なんでも教えてくれた。
話もあうし、共通の趣味もある。サエと私はいつも一緒だった。
サエはいつも落ち着いてて、考え方が私よりも大人。
だからこそ、サエはジッと待っていられるのかもしれない。

でも、私はまだまだ夢に夢みる子供だ。
会いたい。
話したい。
一緒に笑いたい。
その気持ちが私を一段とせかす。
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