Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
「あんまり家にいないし、部屋に篭りがちだし、どんな人なのかまだ解らないから・・・」
「口悪いからね、あの子」
籐のカゴがついたパールピンクの自転車を押しながら、通り沿いを歩いてる。
「私がゲイだって解ったら、態度が急変するし、同性から嫌われるタイプよね~」
今、さらりとカミングアウトした。
やっぱり、サンゴちゃんは男の人が好きなんだ。
「でも、何かほっとけないのよね~」
「サンゴちゃん、お母さんみたいだもんね」
「まだ25よ。あんな大きな子がいる歳じゃないって」
冗談だろうけど、サンゴちゃんにばしっと肩を叩かれた。
190cmを越える巨体から飛び出る平手打ちは思った以上に強かった。
「痛い」
「あら、ごめんなさ~い」
ウフフフフと笑いながら走り去るサンゴちゃんを待て~と追いかけた。
プールに行くのにあんまり乗り気じゃなかったのは、今持ってる水着が高校の時のスクール水着だからだ。
全体的に紺色で何故か肩のストラップの部分が蛍光オレンジ。