Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
油でギトギトにてかったオデコには無理矢理作ったバーコード、でっぷりとしたお腹を揺すりながら、肩に乗るオーナーの手にサンゴちゃんは嫌悪感を覚えた。
この人もこっち側の人だったんだ。
いつも自分を偽ることで必死だったから、気付かなかった。
不覚だ。
オーナーはばらされたくなければ言う通りにしろと関係を迫ってきたらしい。
半ば強引に押し倒された所を、たまたま忘れ物を取りに来た先輩に見つかってしまった。
「翌日にはどんどん噂が広がって、オーナーが仕向けたんだろうけど、私がゲイでオーナーを押し倒したってことになってたの。今まで仲良くしてくれてた人も一気に遠ざかっていったわ」
無視だけなら良かった。
でも、同僚の態度は次第にエスカレートしていった。
ロッカーの中の物を全てゴミ箱に捨てられたり、住み込みの宿舎では部屋の前に生ゴミが置かれたり、集団で暴行も受けた。
誹謗中傷メールが夜通し来て、厨房でホモ野郎と罵られることもあった。
「肉体的にも精神的にも限界だったわ。店のお昼休みの時、1人裏口で泣いていたら、そこに虎ちゃんが通りかかったの。顔見知りだったから、私に気付いて挨拶に来てくれたんだと思うわ。私の顔を見て絶句してた。私の顔には当時受けていた暴力の後が残っていたから」
目の周りに青々としたアザが出来たサンゴちゃんに驚いた紅虎は、どういうことか説明するように訊ねた。
最初は黙り込んでいたサンゴちゃんも紅虎の真剣な眼差しについ、本音を零してしまった。