Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
住み込み先であるアパートと仕事場を行き来するだけの毎日。
職場の人達とも仲が悪かったわけじゃないけれど、一定の距離を保っていた。
忙しい日々の中で学生時代の友人と会う機会も減っていった。
いつの間にか飲み会にも誘われなくなっていた。
「もの足りなかったの。出会いが欲しかったのもあるわ」
一度だけ、休日に街へ繰り出したことがあった。
ゲイの人達が出会いを求めて集まるクラブ。
そこで出会った人とお酒を飲んで、一緒に踊って、そのまま朝を迎えた。
酔っ払っていたけれど、とても素敵な夜だったことは覚えていた。
「ある日のことだった。ちょうど、閉店後片付けをしていて、その日は後輩が風邪で寝込んでいて、私が代わりに私が掃除の担当で1人厨房に残ってたの」
床をブラシで擦り、水を流し、掃除が完了したところで、帰ろうとロッカーで着替えていたときのことだった。
「三五(さんご)君」といきなり後ろから声をかけられた。
てっきりみんな帰っていたと思っていたサンゴちゃんはびっくりして飛び上がった。
声の主は店のオーナーだった。
オーナーはサンゴちゃんのコック服を脱がすと耳元で「君の秘密を知ってるよ」と囁いた。
「あの日、私もあのクラブにいたんだ」と。