世界が終わる時の景色
昔話



「昼食は軽くサンドイッチとかでいい?

天気がいいから、テラスで食べるのもいいと思うんだ」

「日向に任せるわ」

「了解」


キッチンに向かい、作り始める。

カウンターに座った志乃は、
手際よく準備する日向を見つめていた。


「私も手伝っていい?」

「だめ」

「…即答ね」


拗ねたように唇を尖らせる志乃に苦笑して、
出来上がった玉子サラダを口元に運んでやる。


「志乃は味見係でいいんだよ」


そして、微笑んだ。



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