世界が終わる時の景色



「志乃が作ると、キッチンが大惨事だわ食材の原型が無くなるわ…

とてもだけど食べれたもんじゃないしね」

「酷いわ…」

「いや、あれはほんと、食材への虐待だよね」

「言い過ぎじゃない?」

「だから志乃は、僕が作った料理をおいしそうに食べてくれれば、

それでいいんだよ」

「…誤魔化された気がするわ」

「気のせい気のせい」


機嫌を悪くした様子の志乃だけれど、
出来上がったサンドイッチとスープを目の前に出せば、
すぐに嬉しそうに微笑んでくれた。



―・・・



「綺麗な庭ね。海が見えるわ」

「僕も好きなんだ、この眺め」



< 187 / 207 >

この作品をシェア

pagetop